安心・安全。そして住まいの資産価値を高める耐震住宅。
地震の絶えない日本。とくに、「いつ起こってもおかしくない」と言われる東海・東南海地震では、被害が想定されているエリアも広く、個人レベルでの備えが急務とされています。わが家の安全確保は、大切な家族や財産を守ることはもちろん、住まいの資産価値を高める上でも重要なポイントです。
まずは耐震診断から
地震に強い家をつくるための第一歩は、現在の基礎・構造が、どれくらい地震に耐えられるかを調べる耐震診断です。これは、都道府県によっては、無料で行っているところもあります。築年数の古い家だけでなく、建物の形状が複雑で不安定だったり、吹き抜けや車庫などで1階に壁面が少なかったりすると、新しい家でも耐震性が十分でない場合があるので、綿密な調査が必要です。診断の結果が出たら、専門家と相談しながら耐震改修計画を立てます。他の部位に比べて耐震性の向上に効果的な壁は、筋交いを入れ、釘や金物で柱と緊結します。耐力壁で補強したり、新たに壁を設けたりするのも有効な手段。大きな開口部は、鉄骨などで周囲を補強します。基礎では、鉄筋の入っていないコンクリートを使用している場合、鉄筋コンクリートを打ち増しし、土台とボルトでしっかりと固定します。浴室やキッチンなど、水まわりの土台は腐食している可能性もあります。その場合は、腐食箇所の部材を取り替えてから固定し、後の換気にも気を配ります。